滋賀県高島市の饗庭山法泉寺住職の吉武学です。
人生のお悩みや終活のご相談をはじめ遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
元NHKアナウンサーの鈴木健二さんが亡くなられました。
クイズ好きの私にとっては、クイズ面白ゼミナールの司会者の印象が強い方です。
NHKを退職された後、地域の図書館長を務められ、そのころに書かれた本を私も図書館で読みました。
鈴木さんは番組ごとに事前に30冊は本を買っては勉強されたそうです。
収録中は原稿を見ずに暗記して臨まれ、ニュース原稿を紛失した時も事前の下読みで記憶して正確に数字を話されたそうです。
クイズ面白ゼミナールでは専門家が別に待機されて万が一間違えたときにはすぐに指摘する準備をされていたそうですが、指摘されたことは一度もなかったとのこと。
そのことについて、単に暗記するのではなく、番組内のやり取りを想定して、答え方を3つは準備していたそうです。
なので、使われなかった答えが実際はいくつもあったわけです。
危機管理評論家の佐々淳行さんがよく「悲観的に想定して、最高の準備をし、楽観的に対処せよ」と言われましたが、鈴木さんの準備もある意味これに近いところなのでは、と感じます。
もし楽観的に想定すると、予想外の出来事ばかりになってしまいます。
最高の準備でない場合は、上記の予想外の出来事の時に対処ができません。
悲観的に対処すると、上手くいかないのはないか、と行動が後ろ向きになって消極的になったり、心配事ばかりで精神的に疲れて楽しめません。
私も仕事で色々なケースを想定するのですが、正直なところ準備段階で様々な悲観的な結果を予想して準備をあれこれとするので精神的に削られてしまい、本番に臨むときには疲れて果ててしまっています。
それだけで終わらず、本番中もまだ「何か上手くいかないのではないか」と悲観的に考えてしまってさらに疲れてしまいます。
このあたりが鈴木さんはうまい心の持ち方の方法があったのではないかと思います。
自分の仕事を見つめなおすために、鈴木さんの本を改めて手に取ってみようか、と思います。