滋賀県高島市の饗庭山法泉寺住職の吉武学です。
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埼玉県の有名な公立進学校である浦和高校が男子校であることに問題提起が行われ、埼玉県の男女共同参画苦情処理委員が「共学化の早期実現を求める」勧告を出し、賛否が広がっています。
私も出身校である京都の大谷高校が在学時は男子校でした。
というより、京都の私立は多くが男子校と女子校でした。
私の高校卒業のタイミングから中学の共学化が始まり、今は完全に共学となっています。
母校の共学化は少子化に合わせた生徒確保と、高学力の女子生徒確保などの面が大きかったと思います。
今、チラッと調べてみると、京都で男子校を維持しているのは東山と洛星の2校、女子校も7校まで減っています。
どこも事情は似たり寄ったりでしょうし、他校でうまくいった例があるなら真似されていくのでしょう。
私にとっては、男子だけの学校は非常に気楽で過ごしやすい場所でした。
バンカラ的な学風が肌に合ったという所はあると思います。
元々の学校設立の経緯から、男子校や女子校であった時代があることは理解できます。
例えば、仏教系の学校で昔は住職には男子しかなれなかったことから、当初は男子校であったというのは分かります。
ただ今の時代、ほとんどの宗派で女性住職も認められるようになってきた中で、男子校である必要は薄いでしょう。
性別で分ける理由として「風紀の乱れ」なども挙げられますが、私個人の経験から言えば、異性への興味が高い年齢なので、分ければ単に学内で何事も起きないだけで関係ないだろう、と考えています。
風紀や恋愛事情に絡めて、男子校だから、女子校だから勉学に集中できる、というのも良く語られますが、明確なデータは無いそうです。
これまで築き上げた校風・学風を挙げる人もいるでしょうが、それを理由に別の性別を拒否してよい理由にはなりません。
結局のところ、共学化への反対は私のような男子校・女子校出身者が、懐かしさや良き思い出をもとにそれを壊されたくないという思いから来ている部分が大きいのではないでしょうか。
私の母校が早々に共学化したように、共学化して校風も文化も変わったけれども、新しいものを築き上げているところもあります。
埼玉県の浦和高校については、当事者である高校生や、将来の当事者となる中学生がどう思っているかの意見をもっと尊重しても良いのでは、と思います。