滋賀県高島市の饗庭山法泉寺住職の吉武学です。
人生のお悩みや終活のご相談をはじめ遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
男女共同参画の分野では、しばしば職場の管理職の男女比率が問題になります。
男性側が女性を管理職に上げていく意識が希薄であると共に、女性が管理職を目指さない点も指摘されています。
昇進することによって責任が重くなる一方でメリットが感じられないといったことや、仕事と家庭の両立の難しさや、身近にロールモデルがいない、といった理由が挙げられています。
ロールモデルがいないために、周りが期待するほど数値が上がらないものの一つが、「女性の高学歴」でしょう。
実際の大学進学率もそうですが、「女の子には学歴は無くていい」という意識もアンケート調査をするとてきめんに出てくるそうです。
平成31年度の東京大学の学部入学式で、上野千鶴子教授の祝辞が話題となりました。
前年に東京医科大不正入試問題が起こり、他の大学医学部でも得点操作が行われているのでは無いか、という統計調査に怒りをぶつけられました。
特に東大入学者の女性比率の「2割の壁」にも言及されています。
学力の優秀さに性別差は無く、むしろ女性の方が成績優秀の場合が多いにもかかわらずです。
東大女子が大学入学後に合コンに出て大学名を聞かれると「東京、の、大学、、」と答えるそうです。
また、東大と大学院の学生による女性への集団暴行事件では犯人から「彼女は頭が悪いから」という言葉が出たそうです。
世代を超えて日本全体に女性の高学歴は不要、もしくは高学歴の場合は隠そうとする意識があることがうかがえます。
地方出身の東大女子学生が「#YourChoiceProject」というプロジェクトを立ち上げています。
ミッションとして「誰もが生まれついた地域やジェンダーにかかわらず、自分の意思で進路を選択できる」ことを目指しています。
代表の川崎さんは「成績が優秀でも女子というだけで、関西の私大を親が勧める。最初から東大など首都圏の難関大学が進学先の選択肢に入っていないと感じてきました」と語られています。
団体が全国の進学校の高校2年生にアンケートを取って首都圏男子、首都圏女子、地方男子、地方女子で分類されました。
すると「偏差値の高い大学に行くことは自分の目指す将来にとって有利だと思うか」という設問に対して、男子よりも女子、首都圏よりも地方の女子が明確に低い結果が返ってきています。
また、他の設問でも地方女子の方が「浪人しない」「偏差値の高さよりも合格のしやすさ」「学歴よりも資格」を多く選択されています。
なぜそうなるのかという分析では、自己評価の低さ、身近にロールモデルがいないことを挙げられています。
世の中が大きく変わるには時間がかかるでしょうから、まずは我が家の長女に対して自分がどう接するか考えたいと思います。
まずは進学や勉強に関して、「女の子」という性別を理由として発言しないようにしたいと思います。
また長女が行きたい大学、行きたい分野、学びたい領域を尊重したいと思います。
プロジェクト代表の川崎さんが「国会議員や企業の役員には東大出身者が多い。その東大の学生の男女比が8対2のままじゃ、社会は変わりませんよね」と言われているのがなんとも胸に刺さります。