ウズラの卵を食べるのを禁止するなら何を食べさせるのか?

滋賀県高島市の饗庭山法泉寺住職の吉武学です。
人生のお悩みや終活のご相談をはじめ遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。

福岡県の小学1年生が給食のウズラの卵をのどに詰まらせて亡くなるという事故がありました。

事故を受けて給食でのウズラの卵の提供を止める自治体なども出ています。
提供中止のニュースを見てあきれてしまいました。
何か事故が起きたら、その原因となったものを取り除けばもう事故は起こらないと考えているのでしょうか。
それともとりあえず対応したというパフォーマンスがしたいのでしょうか。

少し昔になりますが、大食い系のテレビ番組が流行った時に、小学生が給食のパンを一度に大量に食べてのどに詰まらせて亡くなった事故がありました。
あの時は、そうした食べ方を止めましょう、という呼びかけがされただけで、パンが小さく刻まれるとか提供禁止になるということはありませんでした。
なぜ今回は提供を止めてしまうところが出るのでしょう。

食べ物に限らず、何か事故が起きると、それに関係するものの使用を禁止する動きが出ます。
ただ事故というものはゼロにすることはほぼできません。
市役所にいたころに交通事故ゼロ運動みたいなものがありましたが、ゼロにはならないだろう、といつも感じていました。
世間の平均よりも低い水準に抑え、できる限りゼロに近づける、というのが現実的な話ではないかと思います。

ウズラに限らず食材をのどに詰まらせて亡くなる事故は、厚労省の統計では年間3500人くらい、うち65歳以上が約2500人となっています。
食材の中でのどに詰まらせる事故の発生頻度が高いのは圧倒的に「餅」。
続いてミニカップゼリー、飴、こんにゃく入りミニカップゼリーとなります。
毎年一月になるとテレビでも持ちをのどに詰まらせた高齢者の死亡事故がよく報道されています。
高齢者にとってはかなりの高確率で殺人兵器と化しているのですから、先ほどの例に従えば餅禁止にすべきでしょう。
しかし、世間では小さく切って食べましょう、よく噛んで食べましょう、と言って、禁止にまではしません。

これが、子どもに関することになるとなぜかすぐに禁止になります。
子どもたちが成長して学校を卒業してからは、誰もそんな甲斐甲斐しく禁止にしたり面倒を見ません。
自己責任の下でのどに詰まらせようが、亡くなろうが誰も何も言いません。

であるならば、危険を過剰に先回りして禁止するのでなく、いかに自分で危険を予知して、対策を立てたり、食べ方を考えたりすることを学ばせるべきではないでしょうか。