しっかりと休める国に

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先日の東京出張の際に現職公務員の方を会場でお見かけしましたが、結構な人数の方がお疲れでウトウトとされていました。
また新幹線をS Work車両にしましたが、パソコンを広げて仕事をする人と同じくらい寝ている人もいらっしゃいました。

私も公務員の時や退職してしばらくは電車に乗るとすぐに寝てしまった気がしますし、大会のような大会場で大人数が集まる場ではウトウトすることも多かった気がします。
それが独立してからはほぼ寝なくなりました。
夜がしっかり寝れているかと言えばそうでもないのですが、それでも疲れから移動時間に寝てしまう、ということがほとんどなくなりました。

何とかリフレッシュしようと温泉地に旅行に行っても、湯につかりながら仕事のことを思い出してしまっていました。
ただハワイなど海外に出た時は、もう帰りようがないと開き直れるのか仕事を本当に忘れて心も体も休むことができました。
私にはバカンスが向いているな、と感じた時です。

東洋経済オンラインで連載されているコミックエッセイストのハラユキさんがバカンスのことについて書かれていました。

バカンス大国フランスでも制度導入時は反対の声が多かったそうです。
当時のフランスでは、「休んだら仕事がなくなる」「仕事が回らない」「長期休暇なんて金持ちの道楽」など、今の日本でよく聞きそうな声が次々に出たそうです。
それでもフランスは人出不足だからこそ今いる人材が欠けないようにバカンスが必要と考えたとのこと。
単なるリフレッシュというだけでなく、人間の尊厳のために必要と考えたという点も私自身の経験から納得です。

というのも、ハラユキさんの記事の中で「人間は機会ではない。一度壊れた身心は元には戻らない」という言葉が、胸にズシンときたからです。
私も忙しい部署で上司と合わなかった時に心を病んでしまいました。
治りきってなかった時に沖縄に旅行に行きましたが、今思うとよく行けたな、というようなフラフラの状態でした。
薬を飲みながら仕事に復帰して時間をかけて何とか寛解しましたが、後にまた状態が悪くなって薬を飲むことになります。
今は薬は飲んでいませんが、何か悪くなったら、また同じようになるだろう、という予感があります。

今やどんな職種でもそうだと思いますが、人は減って仕事は増えています。
勤め人はいわゆる勤務時間では仕事が終わらず、サービス残業は当たり前。
それも「自分の能力が低いから終わらない」ので残業代をもらうのは申し訳ない、と言ってしまう始末です。

ハラユキさんの記事では全国の職場でよく出てきそうな言葉が書かれていました。
「人が足りない」「仕事を人に振る方が大変」「何度訴えても人を増やしてもらえない」「言いづらい」「立場的に無理」
こんな言葉が出る職場は、自分の身体より仕事を優先したり、職場に迷惑がかかるんじゃないかと考えて、自分を犠牲にします。

私のFPの師匠が勤め人のお子さんに「一週間ぐらい休んで一緒に旅行にこう」と言ったら、「一週間なんて休めないよ」と言われて、働き方に疑問を持った話をされていました。

ワークライフバランスという言葉が言われて久しいですが、やはり仕事のことに偏りが強い気がします。
ハラユキさんの記事の中でバカンスを取るフランスの方が日本より労働生産性が高いとの記述もありました。
バカンスは決してライフのことばかりでなく、ワークの方にも好影響をもたらすのだと受けとめ、しっかりと休む国になってほしいと思います。